3月10日 ナチュラ・インターナショナルサーキット
天候 : 晴れ 時々 曇り
気温 : 5℃
路面 : 冷たい
シーズン開幕間近の日曜日
先週に引き続きKIDSライダー達が精力的にラップを重ねる中
ようやく始動開始した絶対王者の姿がそこにはあった
昨シーズンは、思う様な結果が得られずフラストレーションの溜まる
展開が多かっただけに2013年に賭ける思いは強い
王者奪還!
これがチームに課せられた至上命令!
緊迫感が漂う中 王者ニシム・ラッケンジがクラッチを繋ぎ
コースイン。。。
2013年マシンの感触を確かめる様にスローペースで周回を重ねる・・
ピットでは、テレメンタリーを見つめるスタッフ
ファーストインプレッションは問題ない様だ!
そして・・・ピットウォールからサインが出される
GO!
それに即応するニシム・ラッケンジ!
甲高い2ストロークの排気音が山々に木霊する・・・
その直後であった!
テンションが上がり過ぎたのか?
7コーナー侵入で痛恨のスリップダウン!
綺麗なブラックマークをコースに刻んだ・・・
幸いマシンにダメージは無く 再スタート
ジワジワとペースを上げ
チームからの公式発表は・・・「ノータイム」
開幕戦前に情報は知られたくない様だ
我々が計測したタイムでは39秒中盤
4か月近いシーズンオフを終え今年最初と考えれば
十分過ぎるタイムであると言えよう
テストを終えたニシム・ラッケンジからコメントが取れた
#63 ニシム・ラッケンジ
「シーズン最初のスタートとしては まずまずの結果じゃないかな
マシンは昨年に比べより扱いやすい感じだね
多くを語るつもりはないが・・・
昨シーズン 不本意な1年を送っただけに
2013年は、ハードに攻め立てて行くよ!
チームの士気も非常に高いし連日ハードな作業を遂行してくれる
その気持ちに応える為にもタイトルを奪還しなきゃね!
何より僕を信じてくれるファンの為にね!」
人気、実力共No'1を誇るスターライダー
王者奪還に向け準備は万端である。
この日は、三井学級のエースへと成長したハ・ルートの姿も確認
体格も大きくなりマシンコントロールに磨きが掛かっていた
精力的にラップを重ねタイムは40秒フラット
その前のプライベートテストでは39秒6をマークしたとの
情報もキャッチしている
昨年からNSFへとマシンスイッチしたハ・ルートだが
既に自分の支配下へとマシンを手懐けている印象である
#66 ハ・ルート
「プライベートテストを重ねたお蔭で今シーズンは
心配なく開幕戦を迎える事が出来るよ!
チームの予算編成も充実してる感じだから
思い切って戦えるね!
僕の短いキャリアの中で最高のスタートが切れると信じてる
新しいプロジェクトも進行しているし
充実した1年になりそうだね!」
環境、気力と大切な物は揃いつつあるハ・ルート
2013年 台風の目になる事は間違いないであろう。
取材を終えた我々は、帰路に向かおうとした その時であった
編集部から1本の電話が!?
「明日もプライベートテストが入ってる!
そのまま取材を続けてくれ」
との事であった
ライダー名は明らかではないが 明日を待つこととなった
明けて11日 春を感じさせる程の晴天
テストには最高のコンディションである。
午前10時 大型トレーラが連なりパドックを埋め尽くした
違った!
「この大掛かりなチームは・・・」
機材運搬を急ぐスタッフ
速やかに準備が行われ 後はマシンとライダーだけである
11時30分 1台のリムジンが到着
降り立ったのは・・・人気は未だ健在だが
走りに陰りが見え始めたデブデブ・ストーナー。
体は非常にシェイプされているが 走りに直結していないだけに
非常に残念である。
今回は、合同セッションという事でドラゴン・エドワーズも同行
ピットに登場したマシンに我々はカメラを向けた
殆ど変化が見られないマシン・・・
予算の都合なのだろうか?
スタッフに話を聞くと
昨年の正常進化版という事である。
一方 ドラゴン・エドワーズ陣営のマシンは
外観こそ昨年と同じではあるが
パッケージは 別物であるとの事
エンジンに火が入り午後12時 セッションスタート
真っ先にコースへ飛び出したのはドラゴン・エドワーズ
タイヤの温まりを確認して全開走行へと入っていく
デブデブ・ストーナーも準備を整えコースイン
スピード感覚を戻すのが一番の目的という事だが
5ラップ目 一気に音が変わり全開走行開始!と思われた矢先
エンジンストップ!
マシンは そのままピットへと運び込まれたが
スタッフが直ぐに処置を施し再スタート
ドラゴン・エドワーズは、セット&トライを繰り返し
データをフィードバックさせていき
マシンスキルを上げていく作業を遂行
約3時間に及ぶセッション
デブデブ・ストーナーのタイムは、例年通りの流す程度に留まる
41秒台
ドラゴン・エドワーズは、タイムよりもデータ取りをメインにおき
セッションを終えた。
テストを終えた2人からのコメントを紹介しよう
#16 デブデブ・ストーナー
「4か月振りのレーシングマシンだけど快適に感じる事ができたね!
全体のパッケージにも満足してるよ
後は、週末に向けてエンジン等を仕上げて行くだけだね!
他のメンバーとは違い僕は、一足先に開幕戦に向かう訳だけど
良い結果を残してシーズンに弾みをつけたいね!
2013年もタイトルを考えずに参戦していく事になるけど
一戦、一戦を大切に戦ってファンに喜んでもらいたいね!」
週末のHSR参戦へ向け準備は上々の様である
#26 ドラゴン・エドワーズ
「今回のテストは、本当に有意義な物になったよ!
データ取りがメインだったけどマシンは非常に
ポジティブに感じれたね
2012年Verから大きく前進してるし
全くの別物に生まれ変わったと言っていいね
今シーズンは、ポディウムの頂点を期待してくれて良と思うよ!」
デビューシーズンを終え2013年は躍進の年にすると誓う彼の言葉には
何かを掴みかけた自信がチラホラと感じ取れた。
気温と共にライダーのテンションも上がり始めた3月半ば
今シーズンは、どんなドラマが待ち受けるのか・・・。
記事 : mini-motoGP.com番記者
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